ドイツの大学に正規留学したい方へ。今回は、留学までの流れや準備について、私の経験も交えてお話しします。
Contents
ドイツの大学へ正規留学するまでの道のり
全体の概要
ドイツの大学に入学するまでには、いくつかのステップを踏む必要があります。
ざっくり言うと、以下のような流れになります。
- A1レベルからB1レベルのドイツ語を習得する
(一般的な語学学校で学ぶ) - 大学の願書を提出する
(希望の学部を選び、必要書類を準備) - C1レベル取得のために大学のDSH準備コースを受講する
- DSHを受験し、合格する。
- 合格後、再度大学に正式出願する
(ドイツ語証明書を添付し、学部選択を見直すことも可能)
正規留学までにかかる期間
私や友人の経験から言うと、正規留学まではだいたい2年を見込んでおいたほうがいいです。
なぜなら、
大学の願書受付は年2回なので、タイミングが悪いと半年待つことに。
語学学校も、開講タイミングによっては1ヶ月以上待つことがある。
DSH試験に合格しても、新学期まで3ヶ月ほど待機するケースがある。
以上のことから、単にC1レベルの取得に2年かかるというわけではなく、
開講などのタイミングによって、2年を見積もった方がいいということです。
ちなみに、習得までのレベル感は
A1レベルからB1レベルで半年間
B1レベルからC1レベルまで約1年が目安です。
私はB1レベルからC1レベルまでDSH準備コースに2回参加して、
おおよそ1年くらいかかりました。
(但し実際の授業自体は合計6ヶ月程度です。)
そして、実際B1レベルテストからDSHの準備コースに通うまで、最短で3ヶ月です。
(私は願書受付締切日にB1のテストの結果が届いたので。)
勿論この間に他の語学コースに通うこともできるんですけど。
それは各自の予算にお任せします。
以上のことから私の場合は
そんな感じで2年くらいはかかりました。
まずやるべきこと:B1レベルの取得

B1レベル日本にいる間にやるべき理由
しかし、この2年って長いですよね。
だから大切なことは日本でドイツ語を勉強することです。
B1レベルを目指すといいと思います。
B1まではネイティブの友達がいなくても大丈夫だからです。
むしろ、ドイツ語を一緒に勉強できる仲間、
自分のレベルの内容を一緒に話せる機会が重要だと思います。
たとえば『これはペンですか?』『いいえ、これはリンゴです』みたいな、
普段はあまり使わないけど、
基礎として大事な表現を繰り返し練習できるかどうかがポイントです。
このような状況の場合ドイツにいることのメリットはそこまで大きくなく、
日本でも実現可能なレベルだからです。
もちろん、B2とか目指してもいいんですけど、
B2-C1以降はドイツで短期集中で勉強する方が手っ取り早いと思います。
やるべきこと:B1テストの対策をする。
まずはテスト対策をしてください。
つまり、文法も、単語もフレーズもテストで必要なものを最優先で覚えましょう。
合格してから、話せないことを悩みましょう。
ちなみに、B1レベルをとっても全く(!)話せないので安心してください。
今までの友達とかを見てても6ヶ月間のドイツ語勉強で、
B1取る段階で流暢な人は1人しか見たことがありません。
(彼女は私のスピーキングのテスト時のパートナーでしたが、
試験官もあまりに完璧で、何も質問すらしませんでした。勿論100点でした。)
しかし、それは例外です。
彼女が努力家なことは勿論ですが、
ウクライナ人で、ロシア語もマスターし、英語の先生で、
ドイツ語というロシア語より簡単で、英語に近い言語を勉強していたという側面、
また話すのが好きな人というのも当てはまると思います。
しかし、多くの場合、そうではないと思うんですね。
したがって、B1レベルをとってから、ドイツ語と触れ合う環境を増やしていけばいいと思います。
何故ならB1を取れば、
大学の準備コースに受講できたり、選択肢が広がるからです。
そして、そのテスト勉強こそが日常会話とかの土台となる部分なので、
合格がゴールではなく、合格してからその次の段階としてレベルアップを図ればいいです。
ドイツ語試験の選び方:Goetheかtelcか?
B1レベルの試験として、よく受けられるのがGoethe試験とtelc試験。どちらを受けるべきか迷いますよね。
それぞれの試験の違い
| 試験名 | 合格基準 | 難易度 |
| Goethe | 4技能すべて60%以上 | B1.3レベル |
| telc | スピーキング75%、その他の技能平均60%以上 | B1.2レベル |
パッと見、Goetheのほうが簡単そうに思えますが、
Goetheのほうがレベルが高めです。
telcのほうが少し易しめですが、スピーキングは75%以上取る必要がありますが、
比較的簡単と言えるでしょう。
どちらを受験するべき?
telcをおすすめする人
- ドイツで受験できる人(telcはドイツ国内でのみ実施)
- 毎月試験を受けられる環境が良い人(telcは月1回開催)
理想はB1レベルまで、日本で学び、B1レベルのコースから1-2ヶ月通うです。
Telcのスピーキングではペアになって話すのが必要があるので、
クラスメイトのアクセントに慣れたり、
最初に自分が話すなどルールを作っておけるので、語学校に1-2ヶ月間通うと安心です。
合格発表から願書まで時間は空いてしまいますが、
旅行や次のレベルの予習をしておく
B1.3やB2のコースを取っておくなどできるので、
そこまでデメリットではない気がします。
Goetheをおすすめする人
- 日本にできるだけ滞在して、ドイツへの費用を抑えたい方
- 首都圏に住んでいる方
しかしゲーテ自体はB1レベルだと1年に数回で、
地方に住んでいるとその交通費、宿泊費などの費用や
次のテストまで空きすぎるようでしたら、ドイツへ行ってしまうのも手だと思います。
試験の開催頻度と受験しやすさ
-
- telc → 毎月開催(ただしドイツ国内のみ)
- Goethe → 年に数回のみ(日本では受験機会が限られている)
なので、日本からギリギリまで出られない事情がある人はGoethe、
それ以外の人はドイツ語をB1レベルまで準備してドイツ語でtelcを選ぶのが無難です。
まとめ:まずはB1、そこからスタート!
まずはB1レベルを目指す!
理想はB1までは日本で勉強し、
ドイツでB1のコースからドイツ語学校に通い
telcのB1を取得するのが最短。
しかし、ドイツでしか受けられないので、
日本でしか受験できない場合はGoetheを選択しましょう。
一方で受験のタイミングもあるので、
タイミングや費用も念頭に置いてえらんでみてください。
ドイツ留学までの道のりは長いですが、必ずたどり着けます!
まずはB1取得を目指して、一歩ずつ進めていきましょう!
B1を合格した場合はこちらのブログ↓


