Deutsch Grammatik

【ドイツ語】weil/damit/um...zuの使い分けを徹底解説!#気まぐれドイツ語

ドイツ語学習者がよく混乱する「weil」「damit」「um...zu」の使い分けについて、基本から細かい部分も詳しく解説します!さらに、練習問題も用意しました。これを読んで、正しい使い分けをマスターしましょう!

基本的な意味と役割

weil:理由を表す接続詞

意味:〜だから、〜ので
説明:行動や状態の原因や理由
語順:従属接続詞なので、動詞が文末

例文
Ich stehe früh auf, weil ich den Bus nicht verpassen will.
(バスに乗り遅れたくないから早起きします。)
Er bleibt zu Hause, weil es regnet.
(雨が降っているので彼は家にいます。)

damit:目的を表す接続詞

意味:〜するために、〜できるように
説明:行動の意図や目標。
語順:従属接続詞なので、動詞が文末

例文
Ich stehe früh auf, damit ich den Bus nicht verpasse.
(バスに乗り遅れないように早起きします。)
Sie spricht langsam, damit alle sie verstehen können.
(みんなが彼女を理解できるように、彼女はゆっくり話します。)

um...zu:目的を表す不定詞構文

意味:〜するために
説明:damitと同じく目的だが、主語が主節と従属節で同じ場合に使う。
構造:um + 不定詞句 + zu+動詞の原形

例文
Ich stehe früh auf, um den Bus nicht zu verpassen.
(二つの文の主語は『私』バスに乗り遅れないように早起きします。)
Sie übt jeden Tag, um besser zu werden.
(二つの文の主語は『彼女』上達するために彼女は毎日練習しています。)

「weil」と「damit」の違い

理由と目的が明確な場合は特に困らないと思います。

理由:雨が降っているので、家にいる。
→ Ich bleibe zu Hause, weil es regnet.

目的:君が眠れるように、電気を消す。
→ Ich mache das Licht aus, damit du schlafen kannst.

理由と目的が同じ⁈

「ドイツ語の試験に合格する」「ドイツ語を勉強します。」という2文をどうつなげますか?

結論をいうと、
未来について言いたい時には、理由と目的が同じになることがあります。
その場合はどっちをとってもいいです。

理由:試験に合格したいから勉強する
→ Ich lerne Deutsch, weil ich die Prüfung bestehen möchte.
目的:試験に合格するために勉強する
→ Ich lerne Deutsch, damit ich die Prüfung bestehe.

weil と damit の焦点の違い

weil:理由(動機や背景)を強調
「行動がなぜ行われるのか」を説明します。
Ich lerne Deutsch, weil ich die Prüfung bestehen möchte.
→ 試験に合格したいという動機を述べています。

damit:目的(ゴールや結果)を強調
「行動が何を目指しているのか」を説明します。
Ich lerne Deutsch, damit ich die Prüfung bestehen kann.
→ 試験に合格するという目標を述べています。

未来の事柄についての注意点

weil+wollen, möchten

未来の出来事についてweil(理由)の場合、
意思動詞(wollen, möchtenなど)が必要です。

Ich lerne Deutsch, weil ich die Prüfung bestehen möchte.
(試験に合格したいからドイツ語を勉強します。)

damit+(können)

未来の出来事についてdamit(目的)を述べる場合、
könnenやmüssenなどの助動詞が使われることが一般的です。
しかしこの場合は省略しても構いません。できるようにという意味合いが入っています。

Ich lerne Deutsch, damit ich die Prüfung bestehen kann.
Ich lerne Deutsch, damit ich die Prüfung bestehe. (kannを省略)
(試験に合格できるようにドイツ語を勉強します。)

復習問題

「早起きする」と「バスに乗り遅れない」という2文を
「weil」「damit」をどうつなげて、ドイツ語の文章を作りますか?

理由:「バスに遅れたくない」ことが早起きの原因。
Ich stehe früh auf, weil ich den Bus nicht verpassen will.
(バスに乗り遅れたくないので早起きします。)

目的:「バスに遅れない」という目標のために早起き。
Ich stehe früh auf, damit ich den Bus nicht verpasse.
(バスに乗り遅れないように早起きします。)

 

「damit」と「um...zu」の違い

基本的な違い

damit:主節と従属節の主語が異なる場合でも使える。
um...zu:主節と従属節の主語が同じ場合のみ使える。

damit(主語が異なる)

Ich mache das Licht aus, damit du schlafen kannst.
(君が眠れるように電気を消します。)

um...zu(主語が同じ/一般論の時)

Ich mache das Licht aus, um besser zu schlafen.
(よりよく眠るために電気を消します。)
ちなみに、Ich mache das Licht aus, um besser schlafen zu können.ということもできます。

明確にしたい場合könnenをつけることもありますが、なくてもその意味を指します。

因みに…

『...zu...』は全くの別ものです。
これはこちらのブログをご参照ください↓↓

練習問題

空欄穴埋め

適切な接続詞(weil/damit/um...zu)を入れてください。
Ich lerne Deutsch, ______ ich in Deutschland arbeiten kann.
Er trinkt Kaffee, ______ wach zu bleiben.
Wir bleiben zu Hause, ______ es regnet.
Sie spricht laut, ______ alle sie verstehen.

答え

damit
um...zu
weil
damit

ドイツ語作文

  1. 私は試験に合格するために毎日勉強しています。
  2. 彼が遅れないように、私は時間を知らせました。
  3. 雨が降っているので、ピクニックを中止しました。
  4. 君が眠れるように、音楽を止めました。

答え例

  1. Ich lerne jeden Tag, um die Prüfung zu bestehen.
  2. Ich habe ihm die Zeit gesagt, damit er sich nicht verspätet.
  3. Wir haben das Picknick abgesagt, weil es regnet.
  4. Ich habe die Musik ausgemacht, damit du schlafen kannst.

まとめ

接続詞 役割 主語 語順 例文
weil 理由を表す 主語が異なっても可 動詞が最後 Ich bleibe zu Hause, weil es regnet.
damit 目的を表す 主語が異なる場合 動詞が最後 Ich mache das Licht aus, damit du schläfst.
um...zu 目的を表す 主語が同じ場合 不定詞構文 Ich mache das Licht aus, um zu schlafen.

これらの違いをしっかり理解すれば、ドイツ語の表現力が格段にアップします。ぜひ練習を重ねてみてください!

  • この記事を書いた人

Riko

2020年に経済学卒業。 2022年2月よりワーホリでドイツへ渡航。ドイツ語C1レベル相当取得し、 2024年春よりドイツの大学正規留学で美術史を学びながら、イタリア語も奮闘中。ゆくゆくは第二外国語のフランス語(A1)も美術史のために学びたいと考え中。(詳しくは家ボタンを押してね)

-Deutsch, Grammatik