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【アート】美術史大学生が教える | ポツダムの歩き方 #artravel

ベルリンからわずか30分の距離にあるポツダムは、
美術史や文化史に興味がある方にとって魅力あふれる街です。

ドイツの中でも好きな都市の一つです。
今回は、美術史大学生の視点から、
ポツダムの魅力的な観光スポットを巡る方法を詳しく解説します!

ポツダム

ポツダムの見所

サンスーシ宮殿などの数々の宮殿やお城が
『ポツダムとベルリンの宮殿群と公園群』としてユネスコの世界遺産に登録されています。

その一つの中にポツダム宣言された地、ツェツィーリエンホーフ宮殿があります。
そしてドイツ有数の印象派のバルベリーニ美術館
湖がたくさんありとても優雅で洗練された都市です。

歴史好き、美術好きな方必見です。

サンスーシー宮殿

宮殿の見どころ

ポツダムといえば、まず訪れるべきはサンスーシー宮殿です。

この宮殿は、18世紀にプロイセン王フリードリヒ大王が
「憂いなき」(仏sans souci) 生活を求めて建てた夏の離宮です。
夏季しか開館していないので、気をつけてください!

ロココ建築の華やかさ

サンスーシー宮殿は、豪華で繊細なロココ建築の代表例として教科書にも載っていますよね。
内部には美しい装飾が施され、特に「大理石の間」や「音楽室」は必見です。

庭園

宮殿を囲む広大な庭園には、彫刻や噴水が点在しており、
散策にも最適です。フリードリヒ大王の愛したワイン用のブドウ畑も見られます。
時間がある方はオランジュリー(2029年まで閉館)や新宮殿などにも足を運んでみてください。

私のお気に入りポイント

小さな宮殿なので、飽きずに見られる。
日本語のオーディオガイド(無料)で内容も長さのバランスがちょうどいい。

ありがちなのはオーディオガイドが長くて全部聞けないということや、
鑑賞することができず解説聞いてるだけなんてことよくあります。
さらに宮殿が大きいと結構最後の方とかどうでもよくなります。
しかしサンスーシ宮殿では程よく小さくしかし見どころは多く総じて質と規模感がちょうどいいです。

フリードリヒ大王とフルート

フリードリヒ大王はフルートの名手としても知られており、

音楽の部屋には実際にフリードリヒ大王が使用したフルートが展示してあります。
宮殿では音楽会が頻繁に開かれていました。

ベルリン旧国立美術館(アルテナショナルギャラリー)では
フリードリヒ大王がフルートを演奏する場面を描いた絵画も展示されています。

ポツダム宣言: ツェツィーリエンホーフ宮殿

ポツダムは、第二次世界大戦の歴史的な舞台でもあります。
ツェツィーリエンホーフ宮殿(Schloss Cecilienhof)は、
1945年にポツダム会談が開かれた場所として有名です。

ここでは、チャーチル首相などが使用した書斎などが実際に観ることができます。

日本語のオーディオガイド(無料)であります。
1時間~1時間30分程度で観れるので、
戦後史に興味がある方にとっても必見のスポットです。

サンスーシ宮殿は人が多いですが、
こちらは少なめなので、ゆっくりと過ごすことができます。

印象派の宝庫: バルベリーニ美術館

バルベリーニ美術館の魅力

ポツダムには、印象派のコレクションで知られるバルベリーニ美術館があります。
この美術館は、特にモネなどの印象派の作品が充実しています。

因みに…

モネは夜の絵画を生涯で2枚しか描いておらず、その1枚がここに展示されています。
そしてそれは印象日の出で有名な港 Le Havreが描かれており、対の作品と言っても、過言はないでしょう。

私のお気に入りポイント

よくあるのは画家ごとだったり、時代ごとだったりするのですが、

こちらの美術館ではテーマごとにセクションが分かれている点です。
それが一つの小さな展覧会のようで異なる画家の絵画を比較しやすいです。

例えば、ヴェネツィア、岸、冬というようなテーマがあり、
特に印象派では珍しい冬のテーマが描かれています。

その他のおすすめ

このその他のおすすめの観光地はもう1泊できる方、
もしくは2度目以降のポツダムを訪れる人向けです。

サンスーシ公園(オランジュリー宮殿/新宮殿)

サンスーシ公園(オランジュリー宮殿/新宮殿)があります。
ちなみに、オランジュリー宮殿は2029年まで閉館しているので中へ入ることはできませんが、
イタリア風に作られており、存在感があって私は好きです。

新宮殿もありますが、かなり離れているので、時間に余裕があれば是非行ってみてください。

バーベルスベルク宮殿

こちらはサンスーシ宮殿の別方向です。(場所は下記の地図参照。)

アクセスが悪いのですが、
程よくこじんまりしている庭園などあります。

ショートトリップ、遠足にはちょうど良く、
静かなところで湖を見たりゆっくりと過ごしたい方にはおすすめです。

ポツダムの歩き方

ポツダムの地図

観光名所は程よくばらけているので、先ほどのその他のおすすめでも書いたように、
オランジュリー宮殿やバーベルスベルク宮殿は時間があったらということになります。

しかしポツダムは湖がたくさんあるので、
ただ市内を歩くだけでなく、クルージングしたり、
湖の近くでピクニックしてみてはいかがでしょうか?

ポツダム日帰り旅行 (ベルリン宿泊)

  • ベルリンからポツダムへ(約1時間)
  • 電車で到着後、路線バスまたは徒歩で移動。
  • 10-13時: サンスーシー宮殿と庭園を散策
    宮殿の内部見学には予約必須。
  • 13-15時: ツェツィーリエンホーフ宮殿で歴史を学ぶ。
    (1時間は各移動時間)
  • 16-19時: バルベリーニ美術館で印象派の名作を鑑賞
  • ポツダムからベルリンへ(約1時間)

まとめ

ポツダムは、フリードリヒ大王のロココ文化、印象派の絵画、
そして現代史の舞台と、多面的な魅力に満ちています。
美術史や文化に興味がある方にとっては絶好の目的地です。

ベルリンから気軽に訪れることができるため、
ポツダムで美術と歴史に浸る1日を過ごしてみてはいかがでしょうか?

美術館巡りしたいならドイツ?!ということで、
ドイツの美術館について知りたい方はこちら↓↓

  • この記事を書いた人

Riko

2020年に経済学卒業。 2022年2月よりワーホリでドイツへ渡航。ドイツ語C1レベル相当取得し、 2024年春よりドイツの大学正規留学で美術史を学びながら、イタリア語も奮闘中。ゆくゆくは第二外国語のフランス語(A1)も美術史のために学びたいと考え中。(詳しくは家ボタンを押してね)

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