Motivation-mothertangue

Deutsch Motivation

【ドイツ語】ドイツ語は勉強する必要ない?『母語の力』と体験談を紹介。

ドイツ語は勉強する必要ない?

『ドイツ人って英語話せるじゃん』

ということを真っ向から反対しますが、
私はドイツ語が話されている地域や『優位性』というものを話す気はありません。
話せる方がいいということを言うつもりもありません。

ネルソン・マンデラの言葉

Quote

かの有名なマンデラ大統領はこういいました。

「もし相手が理解できる言語で話しかけるなら、それは相手の頭に届く。
もし相手の母語で話しかければ、相手の心に届く。」ネルソン・マンデラ

その言葉を体現したエピソードを2つ紹介します。

芸術家に言語は不要?

pianist

私はハンブルクへ行った時に、日本人のピアニストのコンサートへ行きました。
その時は司会者はドイツ人で、この日本人のピアニストそれから、曲の紹介をします。

しかし最後の演奏の前に、
そのピアニストがドイツ語で曲の紹介を自身で説明してから演奏が始まりました。

私はあまり音楽のことはわかりませんが、
始まった瞬間、空気感が変わりました。
それは観客が引き込まれました。
鳥肌が立つ、涙が出てくる。
終わった時には以前よりも盛大な拍手と活気に包まれました。

芸術とは言葉なしに、『何かを』伝えられるもの。
国境を越えて訴えかけるもの。

だけど、
言葉は彼らに歩み寄るもの、
心に訴えかける『母語』で伝えれば、
伝わるものも大きいと思いました。

もし、彼が彼らの言葉で説明していなかったら、
観衆も思い入れもなく単に聴いていただけになると思うんです。

忘れられない瞬間にはなってなかったと思います。

異国の地オランダにて、

niederland
オランダへ行った時、キャンプ場であるドイツ人のご夫婦に会いました。

お互いに英語で挨拶した後にドイツ語話してるのが聞こえて
「ドイツ人ですか?」と話しかけて、世間話しました。

次の日嵐に直面して大変だった時、

テントから出てきた私に大丈夫か、
何か手伝うことはないかと心配して声をかけてくれました。

「大丈夫です、ありがとうございます。」
といって事なきを終えましたが、

私はそこで下手でもドイツ語を話したことが意義あったと思います。
オランダは確かにドイツ人が多いですが、
それでも小さなキャンプ場ではドイツ人は彼らだけ、

異邦人の私が同胞のようにドイツ語を話したのは、
『感動』という大きな感情ではないにしろ、
多少なりとも感情が動かされたと思います。

英語だったら挨拶程度で終わっていたと思いますが、
ドイツ語を話したことでその人たちと繋がれたのは母語の力だと思います。

ドイツ人は英語話せる?

都市部では英語話せるが…

確かにレストランや観光地へ行ったら、
英語で答えてきます。
特にベルリンではほぼ英語でやっていけます。

確かに若い世代、都市部では英語話せますが、
お年寄りは英語話せない人も多いです。

東ドイツの人は英語が苦手?

East-germany
都市というのも発展しているのは、基本的に「西ドイツ」です。
特に東ドイツではロシア語を外国語として学んでいたこともあり、
西ドイツより話せない年配の方が多いそうです。
ちなみにメルケル元首相はロシア語が堪能です。

冷戦時代にソ連側だった国ではロシア語が話せる人が多く、
ウクライナ人、ポーランド人がロシア語で意思疎通しているのを見て、
ロシア語が社会主義の『共通語』だったと感じます。

また田舎に行くと英語を使う機会が少ないので、
若い世代でも英語に苦手意識を持っているドイツ人もいる。

私はそんなことをメクレンブルク=フォアポンメルン州へ
ボランティアに行った時にドイツ人が話していました。

最後に

Heart

言語はただの意思疎通?

ただの意思疎通を目指すのであれば、都市部では英語で問題ないでしょう。
観光地で働いている人は基本的に英語話せるし、
英語が話せないお年寄りと話す必要もないし、
別に英語が話せる人とだけ話せばいい。

だけど、意思疎通ではなく、心に話しかけるには母語で話すべきでしょう。

私たちはただの『情報交換』をするだけでしょうか。
『情報交換』以上の『何か(etwas)』を運ぶものは母語です。

そして私は本に書かれている『真意』を理解したいので、
彼らの母語を学んでいます。

美術の本で訳が出てたとしても、その意味を本当に理解するには
ある程度のその言語を理解する必要があるからです。

これからも言語学習の道のりは続く…

German song

【↑をクリック】ドイツ人の主人公がパリでフランス人と恋に落ちる場面を歌った曲です。
よかったら是非聴いてみてください。

  • この記事を書いた人

Riko

2020年に経済学卒業。 2022年2月よりワーホリでドイツへ渡航。ドイツ語C1レベル相当取得し、 2024年春よりドイツの大学正規留学で美術史を学びながら、イタリア語も奮闘中。ゆくゆくは第二外国語のフランス語(A1)も美術史のために学びたいと考え中。(詳しくは家ボタンを押してね)

-Deutsch, Motivation